
広島大学発ベンチャーのミルテル(広島県広島市)は12月10日、東京地方裁判所から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債総額は5億7400万円。
同社は2012年9月に設立された広島大学発ベンチャー。遺伝子末端のテロメアの状態を測定し、発病リスクなどを解析する検査サービスを中心に様々な検査サービスを提供していた。新型コロナウイルスが蔓延した時期にはPCR検査も数多く受託し、最盛期には売上高7億2700万円を計上していた(2022年12月期、帝国データバンクの集計)。
NTTドコモ・ベンチャーズをはじめとする外部投資家からの出資を受けてきたほか、2023年には東証グロース市場上場の株式会社メディカルネット(東京都渋谷区)が子会社化していた。ただ、M&A Onlineの報道(2025年3月27日付)によればメディカルネット社は、業績低迷や、同社の歯科領域事業との相乗効果が期待できないことを理由として、2025年3月末にミルテル経営陣へ全保有株式を譲渡していた。
2024年5月期には既に売上高2580万円まで低迷(決算期変更に伴う5カ月決算)しており、債務超過による資金繰り悪化を原因として、2025年11月19日には事業停止を発表していた。






