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GHIT Fundが東北大発VBほかに約7000万円を助成へ

GHIT Fundが東北大発VBほかに約7000万円を助成へ

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は12月8日、エムポックス(旧称=サル痘)検査薬のプロトタイプ開発に約7000万円(71,279,693円)を助成すると発表した。

助成対象となるプロジェクトは「Mpox検出のためのIso-PAS技術の開発と性能評価」で、参画企業・機関は以下の通り。
・ニプロ株式会社(大阪府摂津市)
・株式会社TBA(宮城県仙台市)
・国立健康危機管理研究機構(JIHS)
・The Program for Appropriate Technology in Health(PATH,米国)
・Institut National de Recherche Biomedicale(INRB,コンゴ民主共和国)

エムポックスは、近年アフリカを中心に感染が再拡大しているウイルス性感染症で、中でもコンゴ民主共和国やサブサハラ地域で流行が深刻化している。特に、医療インフラが整っていない地域では、コストや技術・設備面から従来の検査法が普及していないことが課題となっていた。とりわけ、感染力や重症化リスクなどの異なる2つのクレード(系統)の迅速かつ安価な識別が喫緊の課題となっており、本プロジェクトではクレード識別可能な検査キットのプロトタイプを開発する。

GHIT Fundは、開発途上国の感染症に対する診断・治療薬等の開発に対する投資を行うことを目的に、日本政府、Bill & Melinda Gates Foundation(米国)、The Wellcome Trust(英国)、大手製薬メーカー各社などの参画によって2012年に発足した日本発の国際官民パートナーシップ(公益社団法人)。これまで、マラリア新薬候補の共同開発や、結核新ワクチンの研究支援など、社会的なインパクトが大きい一方で民間部門だけでは採算を確保しづらい領域のプロジェクトに助成を行ってきた。

プロジェクト参画企業の株式会社TBAは、東北大学で開発された核酸増幅技術(遺伝子検査技術)を基に2013年に設立された東北大学発ベンチャー。特に簡便で低コストな核酸増幅技術(Iso-PAS法)に強みを持ち、遺伝子検査プラットフォームの研究・開発を主力事業としている。今回のプロジェクトでも、このIso-PAS技術が検査薬の技術的な中核となっている。

(画像は株式会社TBAウェブサイト)

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